営業担当者などへの社内での試食、大手流通企業のバイヤーたちの試食にも立ち会う。開発者が最も緊張する一瞬だ。天野も「本当にドキドキする」と言う。そして、「うまい!」「これは美味しいね」といった言葉が耳に飛び込む。苦労が報われる瞬間である。
『青の洞窟 シェフズコレクション』は、発売時に六本木ヒルズで大々的な記念イベントを開催し、シェフたちも駆けつけてくれた。これも天野には何よりの喜びだ。
「シェフたちの名前を背負った商品を開発したわけで、彼らの名を汚さず、満足してもらえるものにしなければいけない。紆余曲折があったとしても、最終的に、みんなも喜んでくれたことが、私の喜びでもあります。」
天野の原動力となっているのは、食への愛情と探究心のようだ。
「昔から食べることは大好きですし、飽きることはありません。自分が安心して食べられるもの、心から美味しいと思えるものを作りたいし、それが消費者のニーズにもつながると思います。どうすればもっと美味しいものを作れるか。これからも、モノ作りの楽しさを追求し続けていきたいと思います。」
08年3月にはシリーズとしては第10作目となる新製品を発売し、パッケージも一新している。彼はけっして現状に満足することはない。 |